永遠の夕暮れ

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zoom RSS チェ 28歳の革命/スティーブン・ソダーバーグ/ベニチオ・デル・トロ

<<   作成日時 : 2009/01/10 22:50   >>

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チェ 28歳の革命
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 今日は、”チェ 28歳の革命”を見てきました。

 このような崇高な人間が存在し、人々のために苦難の道を歩んだという事実を改めて知らしめる機会としては、とても興味深い映画です。

 ゲバラは、アルゼンチンの名門の家庭(と、言っても後には裕福ではなくなるが)に生まれ、医者としての将来を約束されていたうえに国の有力者の娘と婚約までした完璧な人生を放棄してまで南米の開放に尽くした革命家。
 そして、死の瞬間まで理想を捨てず高潔に生きた、誰もまねのできない偉大なる人物(いろいろと問題はあるにせよ)。

 正直、映画には期待とそれ以上の(映画として見た場合の作品としての)不安を持って見に行きました。

 今回は、キューバ革命時代のゲバラを描いているのですが、
 革命の進行の合間合間に、後(革命成功後の)国連総会での帝国主義との対決の演説などが挿入される構成は見事。
 喘息の発作に苦しめられながらも凄まじく困難なゲリラ戦を展開しつつ、医師として、高潔な人間として、生きたゲバラを描こうとはしているところは良いですね。できれば、初期の困難な時期も描いた方が明確になったかもしれない。グランマ号の上陸からアラグリア・デ・ビオでの壊滅的な打撃とシエラ・マエストラでの再起が序盤の掴みにしていればなぁ。
 問題は、”偶像としては描かない”という前提があると、どうしても人間味を出していこうという演出になるわけで、そこはちょっと鼻につく。
 革命家としての成長、罪を犯した脱走兵の処刑、例え戦利品であっても人のものを盗むことは信じられない高潔な魂を描こうという努力はみえるんだけど・・・
 一番の問題は革命の進行経過が映像から読めない。知らない人には分からないんではないか?
 ゲバラの著作を読んでいれば「あぁ、あのエピソードね」と分かるんだけど、映画だけ見るとナンだか分からないでしょう。
 エピソードの要点を絞ってきちんと描いていればいいんだけど、全てのエピソードを網羅しようとしてグダグダになって革命の進行状況が全く伝わってこない。ついでに、革命が必要だったキューバ国民の悲惨な現状も今ひとつ伝わりません。唯一、ラストのサンタクララ攻略戦が丹念に画かれているのは良いですね。それでも、いきなり映画が終わるのはあ然とします。
全てのエピソードをつぎ込もうとしているから、昔の角○映画さながらに、話が飛びまくって流れが掴めない。少なくともゲバラの著書を読んでないと散発的にでてくる個々のエピソードも理解できない。また、、ゲバラやフィデル以外の登場人物が記憶に残るだろうか?と、言う以前に誰が誰だか分からないのではないか?
 メキシコで亡命中だったフィデル・カストロとの意気投合から、ゲリラ戦と徐々に勢力を拡大。山岳戦いから都市部への進行。司令官に任命され、要衝サンタ・クララでの激戦と、長丁場を一定時間に押し込めるのはむりがなぁ・・・

 ともあれ、監督が明言しているとおり、この作品は”チェ 39歳 別れの手紙”にあたるボリビアでの闘争を理解するために必要だったわけで、そこはそれ、次が本命と割り切るべきなのかな。
 次回作は、宣伝見ただけで泣きそうになりましたから、期待しているのです。前売り券買っちゃったしね。

 そして、どんな形であれ、彼が最認識されるきっかけになるのは、とても大切なことだと思いますし。

 あと、本作では、やはりフィデル・カストロの存在の大きさを改めて認識させられますね。
 現実派の総司令官としてのカストロと、精神的な指導者としてのゲバラ。この両輪があってこそ革命が成功したのだと。それ故に、理想に突っ走った後の悲劇が見えてくるんですよね。

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